ぶらり途中下車の旅〜関東編(341)は、鶯谷駅。東京都台東区根岸一丁目にあるJR山手線・京浜東北線の駅です。
駅所在地の根岸とは江戸時代、下町の別荘地。江戸落語にも頻繁に登場する地名です。また寛永寺の住職として皇族が駐在した由緒正しい地でした。鶯谷という名前も、皇族の公弁法親王が京都から鶯を運ばせ、この地に放したのが由来とされています。しかし風流な駅名とは裏腹に現在は、駅西側は墓(寛永寺霊園)、北口はラブホテル街というディープな景色が駅前に広がります。
そんな鶯谷駅付近のオススメは、豆富料理店の「笹乃雪」。絹ごし豆富発祥の店です。晩年の正岡子規も常連客だったそうで、店先の石碑には子規の俳句が書かれていました。
『水無月や根岸涼しき笹の雪』
『蕣に朝商ひす笹の雪(あさがおに あさあきなひす ささのゆき)』
その豆富は創業当時の製法で今も作られています。全国各地で美味い豆腐(豆富)を食べましたが、この店の豆富も実に美味。皆さんにもオススメします。(訪問日12/5)