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危機管理 移動手段

注意喚起:新・安全性能総合評価を過信しない

先日の新型N-BOXを褒めすぎなので、別視点で注意喚起します。

軽自動車の保有比率は今や35.5%(出典:2017年全国軽自動車協会連合会統計)、3台に1台は軽自動車です。理由は明らかで、性能が良い割にコストが安いからです。確かに、2名乗車までなら軽自動車で充分です。

しかし軽自動車には気をつけていただきたい事があります。それは『後席の衝突安全性』。後席に常に乗車させる使い方であれば特に注意が必要です。

自動車の安全性を考える際、客観的指標の一つがNASVA(独立行政法人自動車事故対策機構)が実施・公表するJNCAP(自動車安全アセスメント)の新・安全性能総合評価です。メーカー各社も、ここで星5つを獲得すると大きく宣伝します。しかし、その評価項目を良く調べてみると、後席の安全性に関する試験項目がほとんどない事に気付きます。つまり、この評価点数には後席安全性に関する配点がほとんど無いのです。

自動車が追突された場合、ラゲージ(荷室空間)が変形して衝撃を吸収し、後ろのクルマがキャビン(乗員空間)へ侵入するのを防ぎ、シートベルトとヘッドレストで乗員へのダメージを緩和します。しかし軽自動車の場合、特に軽ハイトワゴンと呼ばれるタイプは、後席のすぐ後ろがボディ後端であり、この衝撃吸収空間がほとんどありません。これでは激しく追突された場合、特に後席乗員のダメージが心配です。

もし軽自動車を購入検討する際は、後席に乗車させる頻度も検討したうえで判断される事をオススメします。

http://www.nasva.go.jp/mamoru/assessment_car/crackup_test.html

 

作成者: Takahiro

きくちたかひろ
消費生活アドバイザー&ファイナンシャルプランナー&宅地建物取引士。「賢い消費者」を応援する各種お役立ち情報を、趣味の街歩きや資格情報も織り交ぜて発信しています。なお相談対応は、紹介のある方に限らせていただいています。