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実家の持ち家をどう活用するか

今日のネタは、実家の持ち家をどう活用するか。

空き家が増え続けています。総務省「平成30年度 住宅・土地統計調査」によれば平成25年10月1日現在、空き家は820万戸(空き家率は13.5%)で過去最高とのこと。前回調査(5年前)から63万戸増加し、うち8割が一戸建だそうです。また野村総合研究所は、日本の空き家率は2030年代には、30%を超える可能性があると予測しています。超高齢化、少子化、人口減少、都心への人口集中等、日本が抱える問題が複合的に絡み合い、空き家問題を生み出しています。

そして子供世代にとっては、実家(親の自宅)が将来空き家になったら、それは実に悩ましい問題です。最初に決断しなければならないのは、「生まれ育った家、家族の思い出が詰まった家」という個人的感情と決別する事です。次にFP的視点で現実に目を向ける事です。具体的には、その実家の固定資産税は相続したあなたに課税されます。実家を解体すれば課税額は6倍に上がります。空き家のままでは傷みが進み修理費が嵩むし、空き巣や不良の溜まり場、さらには放火されるリスクも増えます。このように、使わない不動産は経費がかかるだけで、私たち一般庶民には経済的負担がのしかかります。FPとして提案できる選択肢は一般的に次のものになります。

  1. 自ら利用する(別荘、移住等)
  2. 他人に貸す(貸家、駐車場、公園として無償提供等)
  3. 売却する

実はこれらの選択肢はいずれも、ニーズがなければ選択できません。しかし「そのまま放置する」という選択肢は、問題を先送りにするだけで後世にさらなる負担を強いることになりかねません。実家のお父様・お母様がお元気なうちから、じっくり検討しておくことをオススメします。

作成者: Takahiro

きくちたかひろ
消費生活アドバイザー&ファイナンシャルプランナー&宅地建物取引士。「賢い消費者」を応援する各種お役立ち情報を、趣味の街歩きや資格情報も織り交ぜて発信しています。なお相談対応は、紹介のある方に限らせていただいています。