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危機管理

福井屋ぁ〜、お前も悪よのう

今日は定例のぶらりネタを延期して、関西電力の収賄問題。

福井県高浜町の元助役(故人)から関西電力幹部が金品を受領していた(させられていた?)問題。当事者の一方が死ぬと、信じられない話が次々と出てきました。昨夜のニュースでは、関西電力当該幹部が「菓子の下に金貨があった。」旨のコメント。これは間違いなくマスコミが食い付きます。TV時代劇で何度も見たあのシーンです。

  • 越後屋:お代官様、つまらない物ですがどうぞお納めを(と、菓子箱を差し出す。代官が扇子で菓子をずらすと、小判がキラッと光る。)
  • 代官:越後屋ぁ〜、お前も悪よのう、ワッハッハ!
  • 越後屋:お代官様ほどではございませんが。イッヒッヒッ!

越後屋でなく福井屋(?)ですが。福井県出身の方は心を痛めていると思いますが、このネタは暫く使われるでしょう。

深刻なのは、関西電力という巨大企業幹部に自浄作用が働かなかったこと。過去に繰り返された問題と根っこはほぼ同じです。例えば、

  1. みずほ銀行幹部が暴力団に融資を続けていた事件(→頭取が辞任)
  2. 日産自動車幹部が不当利益を着服していた事件(→会長等が逮捕)
  3. かんぽ生命が過剰ノルマを課し不正契約が続出(→継続調査中)

巨大企業の経営幹部になると、権力だけでなく誘惑も集中します。現代の企業はコンプライアンスが生命線。不正を断ち切る勇気と覚悟がないなら、経営幹部になってはなりません。ひとたびこうした問題が表面化すれば、企業の信用は地に堕ち、真面目に働く多数の従業員を路頭に迷わせます。
繰り返します。企業の幹部になるなら覚悟を持ちましょう。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191002/k10012109131000.html

作成者: Takahiro

きくちたかひろ
消費生活アドバイザー&ファイナンシャルプランナー&宅地建物取引士。「賢い消費者」を応援する各種お役立ち情報を、趣味の街歩きや資格情報も織り交ぜて発信しています。なお相談対応は、紹介のある方に限らせていただいています。