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ファイナンス 危機管理

火災保険の水災特約は全額補償とは限りません

各地で豪雨による水災が発生しています。家が水災を被った際、補償されるのが水災保険。こんなときだからこそ加入内容の確認をおすすめします。

水災とは、洪水、高潮、土砂崩れなどの水害被害のこと。火災保険に水災特約として付加できます。しかし水災特約には様々な注意点があり、支払要件を満たさなかったり、保険金が減額されることがあります。現在加入している保険内容を確認する事をおすすめします。具体的には、

  • 支払要件に注意:水災特約は原則、床上浸水または住宅価値の30%以上の損害を被った場合に保険金支払対象となります。要件を満たさないと保険金が支払われない事があります。
  • 時価評価に注意:保険金計算の基礎となる「住宅価値」が「再取得価額」でなく「時価」で契約している事があります。この契約だと古い家屋の場合、水災しても保険金が少額になり、再建費用が足りないことがあります。特に、古い「住宅総合保険」は要注意。
  • 保険金額に注意:支払保険金を減額する特約のことがあります。この特約だと、保険料を抑えられる反面、いざ全損した場合でも保険金が満額支払われない事になります。)

これらの注意点は、水災が広い範囲で被害が発生する種類のものなので、保険設計にそぐわないという事情があります。
また、そもそも水災特約に加入すべきかというところで悩んでいる方もいらっしゃると思います。その場合、お住まいの自治体が公表しているハザードマップを確認すれば、判断の一助となります。備えあれば憂いなしです。先ずは加入内容のご確認を。

作成者: Takahiro

きくちたかひろ
消費生活アドバイザー&ファイナンシャルプランナー&宅地建物取引士。「賢い消費者」を応援する各種お役立ち情報を、趣味の街歩きや資格情報も織り交ぜて発信しています。なお相談対応は、紹介のある方に限らせていただいています。