今日のネタは、分譲マンション修繕計画の大切さ。
大都市圏で働く多くの方がマンション(集合住宅)にお住まいだと思います。特に都心の分譲マンション(持ち家)は、資産価値にもなるので人気ですが、管理が悪いと築年経過とともに資産価値が著しく低下する問題があります。
分譲マンションは所有権の扱いが複雑で、「自身の所有部分+他人の所有部分+共有部分」が混在しています。そのため管理組合を設立して物件全体を維持管理することが法律(建物区分所有法)で義務付けられています。しかし快適に住み続けられて資産価値も維持できるかは、最後は区分所有者(住民)の意識次第です。とりわけ重要なのは大規模修繕計画とそれを実現するための積立金です。
多くの分譲マンションが新規分譲時、販売会社はローン返済計画を安く見せるため、修繕積立金を安めに想定します。そのため購入した住民が管理組合設立後に最初に行うべきものは、長期修繕計画の見直しとそれを実現するための修繕積立金の見直しです。この見直しが後々(例えば大規模修繕が必要になった20年後とか)になると、その時点で収入に余裕がない区分所有者が増えて、修繕積立金値上や修繕一時金徴収の議案が否決される危険が増えます。そうなるとそのマンションは必要な大規模修繕が困難になり、もはや対策は困難。急速にスラム化が進むことになるでしょう。そうなる前に対策し、快適なマンションライフを維持したいものです。