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危機管理 情報(ネット・本・音楽・映像)

正しい情報で適切な行動を

今日のネタは、正しい情報で適切な行動をという話。

TBS(民放地デジ)が昨日放送したワイドショー「ひるおび!」にて、正確さを欠く内容が放送されていました。具体的には、緊急事態宣言発出の主旨解説を後回しにして、「昨日は繁華街で人出が減っていなかった」とか「休業支援金が少なすぎる」など視聴者の不安を煽る内容に終始していたこと。特に後者では日本橋高島屋の例をあげ、「同店の売上約3億円/日に対して休業協力金の20万円/日なんて何の足しにもならない」と言う関係者コメントを紹介していました。同店は公式には文句言わずに休業に入っています(食料品・生活必需品コーナーは営業継続)。それなのに、数千人の従業員のうち名前・立場を伏せた「ひとりの関係者」の、同店営業姿勢とは異なるコメントを放送していました。しかも、その3億円には営業継続中部門の売上が除かれているのかは明確な説明がありませんでした。不正確で偏った放送姿勢は実に残念です。
そもそも今回(3回目)の緊急事態宣言の基本的考え方は、「緊急事態宣言区域において、感染拡大の主な起点となっている飲食の場面に対する対策の更なる強化を図るとともに、変異株の感染者が増加していること等を踏まえ、人の流れを抑制するための措置等を講じるなど、徹底した感染防止策に取り組む」こと。同店のように大勢の人が集まる場所は、当然に休業要請がかかります。ワクチン摂取がまだ行き渡らないこの状況で、国民の生命を守るため(それが政府の役割)であることを忘れてはなりません。
テレビ放送は影響力が大きいですが、常に正確で中立な放送をしているとは限りません。視聴者は、情報入手のきっかけとして活用いただくのは当然ですが、決して鵜呑みにせず、情報源を確認するなどして、正しい情報で適切な行動を心がけましょう。新型コロナ(変異株を含む)は、ワクチン接種による免疫確立が完了していない現在、不適切な行動が文字通り命取りになるリスクがあるのですから。

https://corona.go.jp/emergency/