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車窃盗新手口:CANインベーダー

今日のネタは、車窃盗の新手口「CANインベーダー」について

自動車の窃盗手段は年々巧妙化しています。いま最も深刻なのは、CAN インベーダー(CAN-INVADER)と呼ばれる手口。CAN(Controller Area Network)とは国際規格ISO11898に規定された自動車用LAN規格。最近の自動車は電子化に伴う配線重量増対策のため、CAN規格の車内LANが張り巡らされています。自動車販売店はクルマをメンテナンスする際、専用端末をこのCANに接続し車内各所の車載コンピュータにアクセスし、履歴データを収集してメンテナンスに役立てます。

問題はこの専用端末。アクセス特権があるので、クルマのスマートキーは不要です。もちろん門外不出で、一般人は操作方法すら知ることはできないものでした。しかし、世の中には不心得者がいて、この専用端末ならび操作方法が流出してしまったようです。現在、レクサスなど人気高級車がこの専用端末を使った盗難に遭っています。バンパーなどを外せば車外からCAN配線に専用端末を接続することができ、スマートキー無しにドアを解錠し、エンジン始動できてしまいます。これがCANインベーダーの名前を所以(ゆえん)です。

感心している場合ではありません。CANインベーダーの前では、スマートキーは鍵として完全に無力。人気高級車を所有されている方は、ハンドルロックを併用したり、扉付きガレージ内で保管する等、対策をお急ぎください。

作成者: Takahiro

きくちたかひろ
消費生活アドバイザー&ファイナンシャルプランナー&宅地建物取引士。「賢い消費者」を応援する各種お役立ち情報を、趣味の街歩きや資格情報も織り交ぜて発信しています。なお相談対応は、紹介のある方に限らせていただいています。