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親の家をどうするか(2):空き家の維持費を試算する

「親の家をどうするか」第2回は、空き家の維持費用について。

空き家を「維持」したい場合、維持費を試算し、それが現実的か(負担し続けられるか)を判断します。空き家を維持費には主に次のものがあります。

  1. 手間(定期的に確認が必要なもの):設備の動作確認&修理、家の中に風を通す、雨漏りの確認&修理、掃除、排水トラップに水を溜める(虫&悪臭対策)、庭の手入れ(草刈り)、境界標の確認(隣人等が勝手に動かすことがある)、実家に通う交通費等。なお、これらを代行してくれる業者もあります。
  2. 契約:電気、ガス、水道、NHK、浄化槽(電気と水道の契約維持が必須になります)、警備会社(空き巣や放火対策)、火災保険(空き家は専用火災保険に要変更)、町会費(地域による)
  3. 税金:固定資産税。なお、空き家が荒れ放題になっていると、自治体から「特定空き家」に指定され、過料が発生したり、土地の固定資産優遇措置(6分の1)が適用されなくなったり、行政代執行(強制解体)されその費用を請求されたりします。
  4. 管理費・修繕積立金(集合住宅の場合):住んでいなくても発生します。これらの費用は一般的に年々上がっていく傾向にあります。

これら費用を合計すると、年額50万〜100万円超になるはず。空き家を維持するとは、これを支払い続けることを意味します。(次回に続く)

 

作成者: Takahiro

きくちたかひろ
消費生活アドバイザー&ファイナンシャルプランナー&宅地建物取引士。「賢い消費者」を応援する各種お役立ち情報を、趣味の街歩きや資格情報も織り交ぜて発信しています。なお相談対応は、紹介のある方に限らせていただいています。