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親の家をどうするか(4):売却・処分する

「親の家をどうするか」第4回は、売却・処分について。

空き家を手放したい場合、主な選択肢は「売却(仲介、買取)、処分(相続放棄、国庫帰属)」があります。

  1. 仲介による売却:不動産業者に依頼して売却する方法です。売却金額は、土地の公示価格(国土交通省発表)が参考になりますが、土地の上に古い家が建っている場合、売却価格は需要に大きく影響されます。売却までの期間は最短でも3ヶ月はかかり、需要がなければ0円でも売れないことがあります。また不動産業者に売却成功報酬(仲介手数料)の支払いが必要です。
  2. 買取業者へ売却:不動産を直接買取ってくれる業者があります。買取業者に売却するメリットは、早く現金化でき、仲介手数料が不要であること。デメリットは、買取価格が安いことです(仲介による売却に比べて6割〜8割程度と言われる)。なお、需要がなければ買い取ってくれないこともあります。
  3. 相続放棄:相続放棄とは相続財産のすべてを引き継がないこと。相続財産のうち家だけを放棄することはできません。相続人全員が相続放棄した場合、その家は(他の財産も含めて)国庫に帰属しますが、相続財産管理人が決まるまでの間は、家の管理責任は相続人に残るの要注意です。
  4. 国庫帰属:相続または遺贈で入手した不要な土地を国が引き取ってくれる新制度(相続土地国庫帰属制度)が来年4月27日に施行されます。法務大臣(法務局)に申請し承認されることが必要で、家を解体して更地にし、負担金を支払うことが前提条件です。その他、承認されない一定の条件があるので、検討したい方は法務省ホームページを参照ください。https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00454.html

(今回のネタはここまで)

作成者: Takahiro

きくちたかひろ
消費生活アドバイザー&ファイナンシャルプランナー&宅地建物取引士。「賢い消費者」を応援する各種お役立ち情報を、趣味の街歩きや資格情報も織り交ぜて発信しています。なお相談対応は、紹介のある方に限らせていただいています。