今日のネタは、「リバース60」の概要と利用上の注意点について。
「リバース60」とは、住宅金融支援機構が提供する「リバースモーゲージ*1」。60歳以上の方が持ち家を担保にお金を借り、毎月返済は利息のみで、元金は借主死亡時に一括返済する仕組みです。民間金融機関のリバースモーゲージと比較して、次のような違いがあります。
- ◯ 毎月返済額が少ない(元金返済していない)ので、収入少ない年金生活者でも住宅ローンを組みやすくなる
- ◯ ノンリコース制度がある(一括返済時に残債があっても返済免除される制度。その分金利が高くなるが、約99%の利用者がこれを選択している。※出典:住宅金融支援機構HP)
- △ 利用用途は「住宅の建設、購入、リフォーム、借換え」に限られる(不動産投資や生活費には使えない)
- △ 契約窓口の提携金融機関によって金利が異なる。
- × 担保価値が低い等の理由で審査が通らないことがある
- × 融資限度額が、担保評価額価値の半分程度と低い
- × 事務手数料が比較的高い
利用メリットのある代表例は「古くて広い郊外の家から、少し狭くても便利な都市部に住み替えたい」とか「老朽化した自宅のバリアフリー化、リフォーム」などです。気になる方は一度、提携金融機関に相談してみましょう。
*1 参考資料: リバースモーゲージとリースバック(国民生活2022年12月号)