今日のネタは、宅建試験の過去問解説。令和4年度の問50です。(独自解説のため誤解説の場合はご容赦ください。)
【問 50】 建築物の構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 木構造は、主要構造を木質系材料で構成するものであり、在来軸組構法での主要構造は、一般に軸組、小屋組、床組からなる。
- 在来軸組構法の軸組は、通常、水平材である土台、桁、胴差と、垂直材の柱及び耐力壁からなる。
- 小屋組は、屋根の骨組であり、小屋梁、小屋束、母屋、垂木等の部材を組み合わせた和小屋と、陸梁、束、方杖等の部材で形成するトラス構造の洋小屋がある。
- 軸組に仕上げを施した壁には、真壁と大壁があり、真壁のみで構成する洋風構造と、大壁のみで構成する和風構造があるが、これらを併用する場合はない。
解説 建物
- ◯ 適当。記述のとおりです。
- ◯ 適当。記述のとおりです。
- ◯ 適当。記述のとおりです。
- × 不適当。サービス問題。真壁と大壁の説明が逆です。真壁は柱の内側で壁を仕上げる和風構造で、一般的に柱が露出する和室に用いられます。大壁は柱の外側で仕上げる洋風構造で、一般的に柱が壁に隠れる洋室に用いられます。ここまでは専門用語の解説ですが、それらの専門用語を知らなかったとしても、「これらを併用する場合はない」との記述部分について「そんな法規定はないはずだ。」と容易に想像できると思います。
という訳で、正解は4です。
問46〜問50は、宅地建物取引業に従事する者が登録講習修了すると試験が免除される部分で、「業界の常識」が出題されます。非免除者にとってもサービス問題が多いので、取りこぼさないようしっかり勉強しておきましょう。今回の本問は、消去法で正答に近づけるサービス問題でした。