今日のネタは、自賠責保険の引受会社は変更可能という話。
損保ジャパン(損保大手)は8日に記者会見を行い、ビッグモーター社(グループ、中古車販売大手)の自動車保険不正請求問題について同社との癒着があったことを認め、白川儀一社長(53)の引責辞任を発表しました。当初から噂されていた「損保会社もグル」が裏付けられたことになります。詐欺事件として立件される前にいち早く社長辞任を発表したのは、保険事業は免許事業なので、今後の経営悪化を最小限に抑えるため政府(金融庁)に忖度したものと思われます(私見)。
しかし問題棚上げ状態なのは自賠責保険の消費者軽視構造。自賠責保険は強制保険でありどの損保会社でも保険料は同じ。多くの消費者は引受会社を選ばず、クルマ購入時に販売店(保険取扱店)が代行手続きしてくれる損保会社に加入し、車検の際もそもまま更新します。つまり損保会社にとって売上確保のため重視するのは保険取扱店(本稿の場合はビッグモーター社)であって、保険料を払う消費者ではないのです。これが今回のような不正請求グル事件を生みやすい構造的問題だと私は考えています。もちろん私は黙っていません。次回の自賠責保険更新時(車検時)、同社以外の自賠責保険に加入するつもりです。これは消費者基本法に明記されている「選択の機会を確保される権利」の行使です。