カテゴリー
資格

宅建試験問題解説(R3第2回問36)

今日のネタは、宅建試験の過去問解説。令和3年度第2回の問36です。(独自解説のため誤解説の場合はご容赦ください。)

【問 36】 宅地建物取引業の免許(以下この問において「免許」という。)に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。

  1.  法人である宅地建物取引業者A(甲県知事免許)について破産手続開始の決定があった場合、その日から30日以内に、Aを代表する役員Bは、その旨を、甲県知事に届け出なければならない。
  2.  宅地建物取引業者C(乙県知事免許)が国土交通大臣に免許換えの申請を行っているときは、Cは、取引の相手方に対し、重要事項説明書及び宅地建物取引業法第37条の規定により交付すべき書面を交付することができない。
  3.  宅地建物取引業者D(丙県知事免許)が、免許の更新の申請を怠り、その有効期間が満了した場合、Dは、遅滞なく、丙県知事に免許証を返納しなければならない。
  4.  宅地建物取引業者E(丁県知事免許)が引き続いて1年以上事業を休止したときは、丁県知事は免許を取り消さなければならない。

解説 宅建業法(免許)

  1. × 誤り。「Aを代表する役員」部分が誤り。正しくは「破産管財人」です。
    法第11条(廃業等の届出):宅地建物取引業者が次の各号のいずれかに該当することとなつた場合においては、当該各号に掲げる者は、その日(第1号の場合にあつては、その事実を知つた日)から30日以内に、その旨をその免許を受けた国土交通大臣又は都道府県知事に届け出なければならない。 第3号:宅地建物取引業者について破産手続開始の決定があつた場合 その破産管財人
  2. × 誤り。新しい免許を受けるまでは、前の免許は有効です。
    法第7条(免許換えの場合における従前の免許の効力):宅地建物取引業者が第3条第1項の免許を受けた後次の各号の1に該当して引き続き宅地建物取引業を営もうとする場合において同項の規定により国土交通大臣又は都道府県知事の免許を受けたときは、その者に係る従前の国土交通大臣又は都道府県知事の免許は、その効力を失う。…(以下、略)
  3. × 誤り。ひっかけ問題。有効期間が満了した免許は、返納する義務がありません。なお、宅建業者免許の返納義務があるのは「免許換えにより従前の免許が失効、免許取消、失くした免許証を見つけたとき、廃業届等を提出したとき」です。
  4. ◯ 正しい。免許の取消しは、「取り消さなければならない」場合と「取り消すことができる」場合があります。試験日までに整理して覚えておきましょう。

という訳で、正解は4です。

作成者: Takahiro

きくちたかひろ
消費生活アドバイザー&ファイナンシャルプランナー&宅地建物取引士。「賢い消費者」を応援する各種お役立ち情報を、趣味の街歩きや資格情報も織り交ぜて発信しています。なお相談対応は、紹介のある方に限らせていただいています。