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宅建試験問題解説(R3第2回問37)

今日のネタは、宅建試験の過去問解説。令和3年度第2回の問37です。(独自解説のため誤解説の場合はご容赦ください。)

【問 37】 宅地建物取引士に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。なお、この問において「登録」とは、宅地建物取引士の登録をいうものとする。

  1.  甲県知事の登録を受けている宅地建物取引士は、乙県に主たる事務所を置く宅地建物取引業者の専任の宅地建物取引士となる場合、乙県知事に登録の移転を申請しなければならない。
  2.  宅地建物取引士の氏名等が登録されている宅地建物取引士資格登録簿は一般の閲覧に供されることとはされていないが、専任の宅地建物取引士は、その氏名が宅地建物取引業者名簿に登載され、当該名簿が一般の閲覧に供される。
  3.  宅地建物取引士が、刑法第204条(傷害)の罪により罰金の刑に処せられ、登録が削除された場合、当該登録が削除された日から5年を経過するまでは、新たな登録を受けることができない。
  4.  未成年者は、宅地建物取引業に係る営業に関し成年者と同一の行為能力を有していたとしても、成年に達するまでは登録を受けることができない。

解説 宅建業法(宅地建物取引士)

  1.  × 誤り。「申請しなければならない」部分が誤りで、正しくは「申請することができる」です。法第19条の2(登録の移転):第18条第1項(宅地建物取引士)の登録を受けている者は、当該登録をしている都道府県知事の管轄する都道府県以外の都道府県に所在する宅地建物取引業者の事務所の業務に従事し、又は従事しようとするときは、当該事務所の所在地を管轄する都道府県知事に対し、当該登録をしている都道府県知事を経由して、登録の移転の申請をすることができる。ただし、その者が第68条第2項又は第4項の規定による禁止の処分を受け、その禁止の期間が満了していないときは、この限りでない。
  2.  ◯ 正しい。宅地建物取引業者名簿(法第8条)には、専任の宅地建物取引士(法第31条の3)の氏名が登載され、国土交通大臣又は都道府県知事は、当該名簿並びに関係書類又はこれらの写しを一般の閲覧に供しなければなりません(法第10条)。
  3.  × 誤り。「当該登録が削除された日から5年」部分が誤りで、正しくは「その刑の執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から5年」です。法第18条、法第68条の2を参照。
  4.  × 誤り。未成年であっても、婚姻をした者等は(成年者と同一の行為能力を有しているとみなされ)、宅地建物取引士の登録を受けることができます。

という訳で、正解は2です。

作成者: Takahiro

きくちたかひろ
消費生活アドバイザー&ファイナンシャルプランナー&宅地建物取引士。「賢い消費者」を応援する各種お役立ち情報を、趣味の街歩きや資格情報も織り交ぜて発信しています。なお相談対応は、紹介のある方に限らせていただいています。