ぶらり関東編(1049)は、安中駅。群馬県安中市中宿にある、JR信越本線の駅です。
安中駅は1885年(明治18年)開業。中山道の安中宿として江戸時代から賑わっていた町に造られましたが、駅が作られた場所は安中宿中心地から2km程離れていて、碓氷川との柳瀬川(碓氷川の支流)に挟まれた低地という条件の悪い場所。当時は鉄道黎明期で、生まれて初めて見る蒸気機関車に対する偏見が強く、「陸蒸気(おかじょうき:蒸気機関車のこと)から出る火の粉で家が火事になる」とのデマ情報に影響されて市街地から離れた場所に敷設されたのか、はたまた既に開業していた安中製錬所の原料輸送用に誘致されたのか、事前調査では分かりませんでした。
いずれにせよ駅はそういう立地なので、駅周辺には民家はほとんどありません。駅南側の山の斜面には、東邦亜鉛の安中製錬所があり、夜は工場の灯りで幻想的な雰囲気になります。(訪問日7/27)