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原爆の日

今日8月6日は「原爆の日」。平和記念公園(広島県広島市)の原爆供養塔前にて、慰霊行事が行われます。

少し歴史を振り返ります。満州事変を契機に日本(大日本帝国)は1933年(昭和8年)、国際連盟を脱退し国際社会から孤立。さらに支那事変(1937年=昭和12年)が泥沼化し、ABCD包囲網で石油資源等が入手困難になっていた日本は、資源確保のため東南アジアへ南進。米国との対立だけは避けたかったため交渉継続したが結局は断念。首相直轄の総力戦研究所が「米国と戦って長期戦になれば日本が敗戦する」旨を試算報告していたが、これを無視する形で1941年(昭和16年)12月に宣戦布告し太平洋戦争に突入。しかし戦況は前述の試算とおりになり、ポツダム宣言受諾を躊躇している最中の昭和20年(1945年)8月6日、米国は完成したばかりの新型爆弾(核爆弾)を広島に投下。3日後の8月9日には長崎にも投下し、これがとどめになり日本はポツダム宣言を受諾し8月15日終戦宣言、9月2日に日本が降伏文書に署名。しかしその後もソ連軍が満州や樺太で侵攻を継続。北方四島を占拠し、日本軍捕虜を違法にシベリア抑留したというもの。

戦争に対する結果や評価は、立場や視点によって様々に変わるものの、その被害は大きくかつ悲惨でした。日本側の死者数は約310万人(出典:厚労省発表)、第二次世界大戦全体の死者数は4000万人〜5000万人にのぼりました。

破壊力の大きな近代兵器の発明によって、無差別攻撃が横行し、戦争犠牲者数は兵士よりも民間人の方が多くなり、人々は自らの行いに恐怖しました。新しく発足した国際連合は、国連憲章第2章で「力による現状変更を認めない」旨が記されています。先の国際連盟が二度目の世界大戦を防げなかったことの反省によるものです。しかしその後も世界各地で戦争が続き、現在は国際連合の安保理常任理事国の一部が他国を侵略するという機能不全状態。第三次世界大戦がいつ起きても不思議ではなく、そこで核爆弾が使用されれば人類滅亡が現実になりかねません。

平和記念公園の石棺には「安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから」との碑文が刻まれています。犠牲者の冥福を祈り、戦争という過ちを再び繰り返さないことを誓う言葉です。この矛盾した現実社会のなかで、少なくとも我が国は戦争に巻き込まれないよう(侵略を受けないよう)あらゆる努力を続けなければならないと私は思います。

作成者: Takahiro

きくちたかひろ
消費生活アドバイザー&ファイナンシャルプランナー&宅地建物取引士。「賢い消費者」を応援する各種お役立ち情報を、趣味の街歩きや資格情報も織り交ぜて発信しています。なお相談対応は、紹介のある方に限らせていただいています。