今日のネタは、賃貸物件契約時の審査について。
転勤族で借上げ住宅暮らしが長く、定年退職に際して初めて賃貸住宅を探す方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな方が最初に驚くのは、賃貸物件を借りる際には審査が必要ということ。具体的には「1.入居審査、2.連帯保証人を審査、2.賃貸保証会社による審査」の3つを通過しなければ賃貸物件に入居することはできません。ひとたび契約すれば、借地借家法により不良借主を退去させるのは容易でないので、貸主は慎重に審査します。
- 入居審査:審査目的は、借主が住民トラブルを起こさず、家賃を滞納しないかです。借主の人柄・応対態度などは、仲介不動産店が内見案内中にチェックし、貸主に報告します。借主が家賃を支払う意思と能力があるかは、年収証明書や預金残高などで判断します。なお定年退職者のように高齢者の場合、民間の賃貸物件は審査はほとんど通らないという厳しい現実があります。これは入居者死亡による事故物件化や家賃低下、空室期間が長くなるのを避けるためです。よって私のような高齢者は、この問題を解決するには、民間物件ではなく公営物件(UR等)を探すことをおすすめします。
- 連帯保証人の審査:連帯保証人が借主債務(滞納家賃や損賠賠償等)を支払う意思と能力があるかを審査します。なお民法改正に伴い、連帯保証人が支払う債務額上限を契約書に明記する必要があるので、近年は連帯保証人がいても家賃保証会社とも契約するのが一般的です。
- 家賃保証会社による審査:家賃保証会社は、滞納家賃等の支払いとそれを借主からの回収するのが仕事ですが、それは会社経営を圧迫するので、そうならないよう借主の支払意思や能力を様々な情報を入手して慎重に判断します。年収、勤務先、勤続年数の他、個人信用情報機関( CIC、JICCなど)によるクレジットカード支払の滞納有無や、携帯電話割賦支払の滞納有無も調査するようです。
以上、ここまで読むと心配になる方もいらっしゃるかもしれませんが、とにかく賃貸仲介会社に相談することです。過去の滞納経験があって心配な方は、あらかじめCICに情報開示請求するのも良いかも(インターネット開示なら手数料500円〜)。