今日のネタは、宅建試験の過去問解説。令和3年度第1回の問48です。(独自解説のため誤解説の場合はご容赦ください。)
【問 48】 次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 建築着工統計(令和3年1月公表)によれば、令和2年1月から令和2年12月までの新設住宅着工戸数は約81.5万戸となり、4年ぶりに増加に転じた。
- 令和3年版土地白書(令和3年6月公表)によれば、土地取引について、売買による所有権移転登記の件数でその動向を見ると、令和2年の全国の土地取引件数は約128万件となり、5年連続の増加となっている。
- 令和3年地価公示(令和3年3月公表)によれば、令和2年1月以降の1年間の地価の変動を見ると、全国平均の用途別では、住宅地及び商業地は下落に転じたが、工業地は5年連続の上昇となっている。
- 年次別法人企業統計調査(令和元年度。令和2年10月公表)によれば、令和元年度における不動産業の営業利益は約5兆円を超え、前年度を上回った。
解説 統計
- × 誤り。「4年ぶりに増加に転じた」部分が誤りで、正しくは「4年連続の減少」です。建築着工統計調査報告 令和2年計を参照。
- × 誤り。「5年連続の増加」部分が誤りで、正しくは「ほぼ横ばいで推移」です。
- ◯ 正しい。記述のとおりです。
- × 誤り。「営業利益は約5兆円を超え、前年度を上回った」部分が誤りで、正しくは「営業利益は約4.2兆円で、前年度を下回った」です。
不動産に関する統計からは毎回1問が出題されます。土地取引の動向(土地白書)、公示価格(国土交通省)、建築着工統計(国土交通省)から頻出です。建築着工統計の発表データは細かすぎて分かりにくいので、詳細数字ではなく、増減傾向を覚えましょう。宅建関連予備校のまとめデータが参考になります。