消費者庁リコールサイトの常連「テスラ(バッテリー駆動の自動車)」は、その申告回数だけでなく内容も異質です。
例えば、テスラジャパンが2022年8月26日に届け出たリコール内容は、「テスラ3に非常信号用具が装備されていなかった」というもの。道路運送車両の保安基準第43条の2(非常信号用具)違反ですが、そもそもこういう間違いって、日本の法律を理解しないまま輸入販売しているから。国内法人に法律専門家がいないようです。
また、テスラ車は「車輪が付いたコンピュータ」と呼ばれる程、その性能・機能の中心はソフトウェアなので、リコール内容がソフトウェア不具合であることも当たり前で、その対策も「自動アップデート」。これがスマホなら、ソフトウェアが暴走しても、リセットのうえ後日アップデートすれば問題解決しますが、クルマの場合、走行中にソフトウェアが暴走すれば、その名のとおりクルマが「暴走」してしまいます。
そう言えば、JNCAPがテスラを一度も試験できていないのも不審です。自動車事故対策機構(NASVA)は身分を明かし、ディーラーから展示車両を現金一括購入で調達しますが、テスラジャパンはそれに応じていないののでは?(私見)
いずれにせよ、テスラ車は革新的自動車であることは間違いありませんが、その裏側には従来の自動車では当たり前だったことが犠牲になっている(省略している)ようです。賢い消費者としてはこうしたモノを購入する際は、十分に検討してからが大切だと思います。お気をつけて。