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宅建試験問題解説(R3第2回問24)

今日のネタは、宅建試験の過去問解説。令和3年度第2回の問24です。(独自解説のため誤解説の場合はご容赦ください。)

【問 24】 固定資産税に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1.  市町村長は、固定資産課税台帳に登録された価格等に重大な錯誤があることを発見した場合においては、直ちに決定された価格等を修正して、これを固定資産課税台帳に登録しなければならない。
  2.  固定資産税の納税義務者は、その納付すべき当該年度の固定資産課税に係る固定資産について、固定資産課税台帳に登録された価格について不服があるときは、公示の日から納税通知書の交付を受けた日後1月を経過するまでの間において、文書をもって、固定資産評価審査委員会に審査の申出をすることができる。
  3.  年度の途中において家屋の売買が行われた場合、売主と買主は、当該年度の固定資産税を、固定資産課税台帳に所有者として登録されている日数で按分して納付しなければならない。
  4.  住宅用地のうち小規模住宅用地に対して課する固定資産税の課税標準は、当該小規模住宅用地に係る固定資産税の課税標準となるべき価格の3分の1の額である。

解説 地方税(固定資産税)

  1.  ◯ 正しい。
    地方税法第417条(固定資産の価格等の全てを登録した旨の公示の日以後における価格等の決定又は修正等):市町村長は、第411条第2項の規定による公示の日以後において固定資産の価格等の登録がなされていないこと又は登録された価格等に重大な錯誤があることを発見した場合においては、直ちに固定資産課税台帳に登録された類似の固定資産の価格と均衡を失しないように価格等を決定し、又は決定された価格等を修正して、これを固定資産課税台帳に登録しなければならない。この場合においては、市町村長は、遅滞なく、その旨を当該固定資産に対して課する固定資産税の納税義務者に通知しなければならない。
  2.  × 誤り。「1月」部分が誤りで、正しくは「3月」です。
    地方税法第432条(固定資産課税台帳に登録された価格に関する審査の申出):固定資産税の納税者は、その納付すべき当該年度の固定資産税に係る固定資産について固定資産課税台帳に登録された価格(…中略…)について不服がある場合においては、(…中略…)公示の日から納税通知書の交付を受けた日後三月を経過する日まで(…中略…)に、文書をもつて、固定資産評価審査委員会に審査の申出をすることができる。(…以下、略)
  3.  × 誤り。本肢はよくあるひっかけ問題です。1月1日時点で固定資産課税台帳に所有者として登録されている者が全額の納税義務を負います。
    地方税法第359条(固定資産税の賦課期日):固定資産税の賦課期日は、当該年度の初日の属する年の1月1日とする。 なお、固定資産(不動産)を売買する際、売主・買主間でこの税金を日割で按分することは日常的に行われています。
  4.  × 誤り。「3分の1」部分が誤りで、正しくは「6分の1」です。
    地方税法第249条の3の2(住宅用地に対する固定資産税の課税標準の特例)第2項:住宅用地のうち、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める住宅用地に該当するもの(以下この項において「小規模住宅用地」という。)に対して課する固定資産税の課税標準は、(…中略…)当該小規模住宅用地に係る固定資産税の課税標準となるべき価格の6分の1の額とする。

という訳で、正解は1です。

作成者: Takahiro

きくちたかひろ
消費生活アドバイザー&ファイナンシャルプランナー&宅地建物取引士。「賢い消費者」を応援する各種お役立ち情報を、趣味の街歩きや資格情報も織り交ぜて発信しています。なお相談対応は、紹介のある方に限らせていただいています。