今日のネタは、嘘や偏向情報に騙されないコツについて。情報は鵜呑みにせず、自分の力で確認することが大切です。
福岡県の中間市議会が2023年12月14日、不適切発言を理由に福田健次市長に対する辞職勧告決議案を可決したことについて、一部マスコミがそれを切り取った報道を行い、拡散を試みています。
発端は福田健次市長(元タレント)が10月10日、北九州市内のホテルで開かれたプロ野球独立リーグの球団の会合で来賓挨拶した際、球団関係者やスポンサーを前に「挨拶とスカートは短いほうがいい」とのつかみ発言をしたこと。市長は2日後の12日、市役所で記者団の取材に応じ不適切だったとして陳謝しました。
しかし事態はそれで終わりません。2ヶ月後の12月14日、市議会定例会議で市議6人が「軽率な受け狙いで発したセクハラ発言を安易に見過ごすことはできない。市政を担う資格はない。」などとする辞職勧告決議を提案(文末リンク参照)。強制力のないパフォーマンスですが、賛成8対反対7で可決してしまいました。
この珍しい決議を一部マスコミが報道。①直接被害者が誰もいない。②市議会権限外の内容である。③それを可決してしまう特異な政党構成。などの背景を全く説明せず報道したので、SNS等での炎上を狙って市長を追い込もうとした一部の市議に踊らされた形になりました。しかし、あまりのくだらなさにネット上でも盛り上がらず沈静化しました。なお問題視された発言はご存知のとおり、人気漫才コンビ博多華丸・大吉のネタをパクったもの。当の博多華丸さんも「そんぐらい、いいっちゃないと?と、俺は思うけどね。」と言っていることを申し添えます。
実は同様のパフォーマンス&偏向報道はその前年にもありました。神奈川県の鎌倉市議会が2022年9月、安倍晋三元首相の国葬撤回を求める意見書を賛成12対反対5で可決した出来事。一部マスコミがそれを大々的に報道しました。このときも鎌倉市議会の特異な政党構成など説明せず、結果だけを切り取って報道しましたが、約1700ある他の市町村議会が追従せず、ネットでも盛り上がらずたち消えになりました。
個人の意見は色々あるでしょう。しかし市議が徒党を組んで市政とは無関係の意見を決議する行為は常軌を逸しています。そして一部マスコミがその情報を切り取り、意図的に正確性を欠いた報道することは、報道倫理(正確・公正・客観的な報道にあたる)から逸脱した恥ずべき行いです。読者の皆さんには冷静な判断・行動をお願いするばかりです。
ネット上に嘘や偏向報道が溢れる現在、それらに翻弄されないコツは主に3つです。
- 情報源は可能な限り1次情報を探す
- 複数の情報を見比べる
- 安易に拡散(転送)しない
情報は鵜呑みにせず、自分の力で確認するよう心がけたいですね。