「失敗の本質 日本軍の組織論的研究」を読み終えました。
本書は、大東亜戦争 *1 をなぜ始めたのかを研究した書籍ではなく、敗戦を決定づけた開戦前後の6つの作戦(①ノモンハン事件、②ミッドウェー作戦、③ガダルカナル作戦、④インパール作戦、⑤レイテ海戦、⑥沖縄戦)を代表的事例として、「戦い方」の失敗の研究した書籍です。それら失敗の本質を簡単に表現すると「①正しい情報収集を怠り、②都合の悪い情報を隠蔽し、③本来目的以外の忖度が働き判断を誤る」に行き着きます(個人の感想)。
これら組織論的課題は現代組織にも散見され、将来を不安にさせます。少なくとも我が国の経済・防衛に関して主導的立場にある人々が、過去と同じ失敗を繰り返さないよう祈らずにはいられません。
*1 大東亜戦争:第二次世界大戦のうち、日本が関わった戦線の日本側の呼称。GHQはこの呼称を使用禁止にし、サンフランシスコ条約締結で禁止解除された経緯があり、マスコミは現在もこの用語を使用しませんが、本書は用いてるので掲載しました。これに関するコメントはご遠慮ください。