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宅建試験問題解説(R3第1回問31)

今日のネタは、宅建試験の過去問解説。令和3年度第1回の問31です。(独自解説のため誤解説の場合はご容赦ください。)

【問 31】 宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)に関する
次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、誤っているものはどれか。

  1.  保証協会は、当該保証協会の社員である宅地建物取引業者が社員となる前に当該宅地建物取引業者と宅地建物取引業に関し取引をした者の有するその取引により生じた債権に関し弁済業務保証金の還付が行われることにより弁済業務の円滑な運営に支障を生ずるおそれがあると認めるときは、当該社員に対し、担保の提供を求めることができる。
  2.  保証協会の社員である宅地建物取引業者は、取引の相手方から宅地建物取引業に係る取引に関する苦情について解決の申出が当該保証協会になされ、その解決のために当該保証協会から資料の提出の求めがあったときは、正当な理由がある場合でなければ、これを拒んではならない。
  3.  保証協会の社員である宅地建物取引業者は、当該宅地建物取引業者と宅地建物取引業に関し取引をした者の有するその取引により生じた債権に関し弁済業務保証金の還付がなされたときは、その日から2週間以内に還付充当金を保証協会に納付しなければならない。
  4.  還付充当金の未納により保証協会の社員がその地位を失ったときは、保証協会は、直ちにその旨を当該社員であった宅地建物取引業者が免許を受けた国土交通大臣又は都道府県知事に報告しなければならない。

解説 宅建業法(保証協会)

  1.  ◯ 正しい。法第64条の4(社員の加入等)第3項を参照
  2.  ◯ 正しい。法第64条の5(苦情の解決)第2項、第3項を参照。
  3.  × 誤り。ひっかけ問題。「その日から2週間以内」部分が誤りで、正しくは「その通知を受けた日から2週間以内」です。法第64条の10(還付充当金の納付等)第2項を参照。
  4.  ◯ 正しい。第64条の4(社員の加入等)第2項を参照。

「営業保証金制度」と「宅地建物取引業保証協会」は、消費者(宅建業者と取引した者で、宅建業者以外)を取引トラブル(金銭的トラブル)から守るための仕組みです。それぞれの違いをしっかり覚えておきましょう。

作成者: Takahiro

きくちたかひろ
消費生活アドバイザー&ファイナンシャルプランナー&宅地建物取引士。「賢い消費者」を応援する各種お役立ち情報を、趣味の街歩きや資格情報も織り交ぜて発信しています。なお相談対応は、紹介のある方に限らせていただいています。