今日のネタは、金融機関等から送られてくる、保険料が一定期間無料の保険について。タダより高いものはない?
皆さんも経験あると思いますが、クレジットカード会社等の金融機関から「保険料◯年間無料で保険を贈呈します」旨のダイレクトメールが手元に届いた事はありませんか?
今回、私の元に届いたのは、某コンビニが紹介するフリーケア・プログラム。保険料が3年間無料の普通傷害保険で、交通事故などで5日以上入院した際に一時金30,000円を受け取れるというもの。一見、お得に見えますが、そこは商売なので、大人の事情(マーケティング)が見え隠れします。
先ずは、個人情報の問題です。保険の元受はチューリッヒ保険会社でしたが、この勧誘資料が届いた時点では、同社は私の個人情報は未入手(だからコンビニからダイレクトメールが届く)です。申込書に記入捺印して送付(またはWEBから申込)することで、同社は個人情報を取得します。そうなればおそらく、次から次に新たな保険を勧誘してくると思われます。
次に、補償内容はどうでしょう。交通事故で5日以上の入院とは相当なダメージですね。それに対して30,000円という金額は、貰えるなら嬉しいものの、とても「ビミョー」な額。つまりこの無料プランは、補償対象となる状態の発生確率が極めて小さく、かつ、その補償内容が極めて少額であることが特徴です。そもそも、交通事故ならば、加害者が入院費用と慰謝料を負担してくれます(注:過失割合によって相殺されます)。同封資料をよく読むと、補償範囲と保険金額がもっと現実的な有料保険に追加加入できる旨が紹介されていました。
そうです。これこそがこのダイレクトメールの目的。すなわち、①無料の保険に申し込むということは、保険に興味がある人なので、その個人情報を入手できる。②あわよくば、有料の保険を契約できる。これらを専門用語で「ドアノック商材」と言います。身近な例えで言えば、スーパーの店頭で行っている「試食コーナー」みたいなものです。①無料で少しだけ食べてもらって、美味しかったら買ってもらう。②あわよくば、無料では申し訳ないと思わせて商品買ってもらう。というアレです。
誤解の無いように付け加えますが、これは詐欺ではありません。合法的な勧誘手法です。よって、無料の保険部分だけ申し込む事も当然にできます。但し、保険会社に個人情報を把握され、さらなる勧誘が続くと思われますが…。
ちなみに、私なら、既に加入している保険の補償内容を確認し、必要十分に加入しているなら、この無料プランには申し込みません。この程度の補償内容なら、個人情報の方が大切です。皆さんはいかがですか?