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貯蓄と投資の違い

今日のネタは「貯蓄と投資の違い」。

将来に備えた資産作りには「貯蓄と投資」という二つの手法があります。金融商品には「安全性・流動性・収益性」の大きな三要素で構成されていますが、すべての要素を高いレベルで満たす金融商品は存在しません。よって、目的に応じた商品を選択するか、組み合わせてリスクを分散する事が大切です。

先ず「貯蓄」とは、お金を貯める事です。つまり、安全性が高い商品を選び、将来必要な額を貯めるために行う行為です。例えば、最も安全性が高い商品の一つは、銀行の定期預金です。日本国内に本店のある銀行・信託銀行・信用金庫などの普通預金や定期預金なら、預金保険制度により元本1,000万円とその利息が保護されます。ただし、安全性と引き換えに収益性は低く(現在は利息が限りなく0%に近く)、お金が自然に増える事は期待薄です。

一方「投資」とは、株式や債券などに資本を提供することで、資産を殖やそうとする事を言います。収益性が高くなるほど、流動性・安全性が低下します。ちなみに、短期的な値差で利益を出そうとする行為を「投機」と言い、「投資」とは異なる行為。しかし、資金の提供先が同じであることもあり、投資と投機の境界線が不明確になることがあるので注意が必要です。

ちなみに、「投資」のつもりでも、元本がすべて返ってこない事もあります。最近の具体例で言えば、2010年の日本航空(JAL)経営破綻(会社更生法適用申請)です。当時のJAL株は紙くずになり、JAL社債の弁済率は12.5%(銀行は全額債券放棄、個人投資家は全額回収)でした。JALが経営危機に瀕しているのに、当時の民主党政権下での「JALは潰さない」発言を鵜呑みにして、JAL株や同社債権を買った方は、後から振り返ってみれば「投資」ではなく「投機」に走ったと言えます。(後から言うのは簡単ですが…)

よって、「投資」する時はその投資先を分散して、リターンとリスクを平準化するのが定石です。具体的には、確定拠出年金制度を有するお会社に勤務されている方の場合、その確定拠出年金の運用先には「投資信託」商品があるはずです。確定拠出年金の投資先については一般的に、若いうちはハイリスクハイリターン商品で積極運用し、定年まで残り数年になったら(老後資金を確定させるため)元本保証保証商品に切り替えるのが定石です。貯蓄と投資の違いを理解し、リターンとリスクのバランスをとってを商品を選びましょう。