今日のネタは、火災保険・共済に加入しましょうという話。
はじめにお断りしておきますが、今日の内容は、火事を出した人を悪く言う話ではなく、火事に遭ってしまった際に金銭的な救済を得るための保険加入の話です。
先月19日、お笑いタレントの林家ぺー・パー子夫妻の自宅マンション(東京・北区)から出火。在宅中のパー子さんは無事でしたが、部屋内部は全焼。原因は漏電ではと言われています(一部報道)。お気の毒なのは、火災保険に未加入だったこと。ご夫妻は自宅再建やご近所への賠償(注:法律上は賠償義務はありません)ができず困っているそうです。
火災保険(建物)の加入率は約82%(出典:総務省推計、2015年度)で、約5軒に1件は未加入なのが現状。また火災発生率は、全国平均で人口1万人当たり3.1件(出典:令和6年版消防白書)。例えば人口5万人の自治体なら、年に15,5件は火災が起きている計算です。
我が国では失火責任法により、重大な過失がなければ失火で他人に損害を与えても損害賠償責任を負いませんが、これはもらい火で自宅が焼けても復旧費用は自身で手当することを意味します。しかもその額は一般的に高額。万一の火災被害に備えて火災保険・共済に加入しておきましょう。なお加入する際は、再調達価額で契約することをお忘れなく。
また、賃貸住宅にお住まいの方は、大家さんの家屋に火災保険をかけられませんが、賃借家屋を焼失させた場合は、重大な過失がなくても原状回復賠償請求される可能性があります(最高裁判決昭和30年3月25日)。借家人賠償責任保険に加入することをおすすめします。

