今日のネタは、宅建試験の過去問解説。令和6年度の問25です。（独自解説のため誤解説の場合はご容赦ください。）
【問 25】 不動産の鑑定評価に関する次の記述のうち、不動産鑑定評価基準によれば、誤っているものはどれか。
1. 同一需給圏とは、一般に対象不動産と代替関係が成立して、その価格の形成について相互に影響を及ぼすような関係にある他の不動産の存する圏域をいう。
2. 対象不動産について、依頼目的に応じ対象不動産に係る価格形成要因のうち地域要因又は個別的要因について想定上の条件を設定する場合がある。
3. 不動産の価格は、その不動産の効用が最高度に発揮される可能性に最も富む使用を前提として把握される価格を標準として形成されるが、これを適合の原則という。
4. 収益還元法は、対象不動産が将来生み出すであろうと期待される純収益の現在価値の総和を求めることにより対象不動産の試算価格を求める手法であり、賃貸用不動産又は賃貸以外の事業の用に供する不動産の価格を求める場合に特に有効である。
解説 不動産鑑定評価基準
1. ◯ 正しい。 不動産鑑定評価基準 第6章 地域分析及び個別分析 第1節 地域分析 を参照。
2. ◯ 正しい。 不動産鑑定評価基準 第5章 鑑定評価の基本的事項 第1節 対象不動産の確定 を参照。
3. × 誤り。「適合の原則」部分が誤りで、正しくは「最有効使用の原則」です。 第4章 不動産の価格に関する諸原則 を参照。
4. ◯ 正しい。 不動産鑑定評価基準 第7章 鑑定評価の方式 第1節 価格を求める鑑定評価の手法 を参照。
不動産鑑定評価基準は、数年に一度の頻度で出題されます。今回の出題は、過去問をおさらいしておけば容易に正答できた問題でした。
