今日のネタは「勝手に買物アドバイス」シリーズ。第18回は、温水洗浄便座。
温水洗浄便座の一般世帯普及率は約80%(2024年現在)で、今やトイレ設備の必需品と言えます。温水洗浄便座を「ウォシュレット」と呼ぶ人が多いと思いますが、それは温水洗浄便座を発明・普及させたTOTOのブランド名。LIXILは「シャワートイレ」、Panasonicは「ビューティ・トワレ」というブランド名です。
温水洗浄便座の形態は「便器一体型、シート形型」に大別されます。便器一体型は、その名の通り便器と温水洗浄便座が一体になった製品で、デザイン性に優れ多機能。主に新築時やリフォーム時に購入します。シート形型は、一般洋風便器に取り付けるもので後付けも可能。その一般洋風便器は主に「普通サイズ、大型サイズ」の2種類があるので、シート形型温水洗浄便座は「普通サイズ、大型サイズ、共用サイズ」の3種類でこれに対応しています。
洗浄水の加温方式は「貯湯式、瞬間式」に大別されます。貯湯式は、タンクで湯を保温しておく方式。洗浄用に湯を使い切ると(概ね1分間程度)その後は水になり、タンクの水を再度温めるには数分間を要します。構造が簡単で安価ですが、保温のため電気代がかかります。瞬間式は、水をその場でを温めて洗浄用に使うので、その場では大きな電力を使うものの、保温の必要がないので総合的には貯湯式よりも省エネになります。貯湯式よりも高額になります。
便座の暖房機能も「保温式と瞬間式」に大別されます。保温式は、便座を常時適温に保温するので快適ですが、保温のため電気代がかかります。瞬間式は、センサー等で人が部屋に入ってきた事を検知して便座表面温度を急いで温めます(概ね20秒以内)。保温式に比べて省エネ性に優れますが、保温式よりの高額になります。
付加機能として、便座ふたの自動開閉機能、誤操作防止機能(便座掃除の際に誤って洗浄ボタン等を押しても温水が出ないよう着座センサーを搭載)、便座の抗菌処理、脱臭機能、温風乾燥機能、便器の自動洗浄機能(便器一体型の場合)、消費電力を抑えるための各種節電機能などがあり、便利で快適な機能が増えるのに伴い、総じて販売価格も高くなります。
温水洗浄便座の要注意点は、洗浄中の消費電力が意外に大きいこと。例えば古い家屋などで契約電力量ギリギリの状態で、トイレを使用した瞬間、配電盤のブレーカーが落ちるなんてこともあり得るので、消費電力は購入前に確認しておきましょう。