勝手に買物アドバイス(16):照明器具

住宅・家具家電
照明器具(シーリングライト)

今日のネタは「勝手に買物アドバイス」シリーズ。第16回は、照明器具。

 照明器具の基本機能は、明かりを照らして対象物を視認できるようにすること。用途、デザイン、明るさ、省エネ性、耐久性、環境保護、特殊機能などを有する、様々な照明器具が販売されています。照明器具は従来、器具本体とランプ(白熱電球や蛍光管)で構成され、器具本体に比べてランプは寿命が短いので、交換できる構造でしたが、近年は寿命が長いLEDランプの登場に伴い、器具本体とランプが一体構造の製品も登場しています。
 照明器具を購入検討する際の注意点は、目的にあった製品を購入すること。家電量販店やネットショップには、驚くほど多数の製品が販売されているので、誤って目的に合わない製品を購入しないよう注意しましょう。特に、ネットショップでは建築化器具など、建築資材の一部として天井や壁などに組み込む製品も売られています。家屋の設計(定格、寸法、放熱設計など)に合わない製品を取り付けたり、電気工事士免許を持たないのに工事して、火災等の事故にならないよう注意しましょう。以下、購入検討時の注意点を挙げておきます。
1. 蛍光ランプから直管・環型LEDランプへの交換には注意が必要。
 一般家庭用の蛍光ランプは、水銀の環境汚染対策のため、2027年末までに製造・輸出入が禁止されます。その置換用に同じ寸法の直管・環形LEDランプが販売されていますが、蛍光灯器具本体との組み合わせによっては、発煙・発火に至る危険があります。対策には蛍光灯器具本体側の改造が必要ですが、この改造には電気工事士の免許が必要になります。この際、照明器具ごとLEDに交換することをオススメします。
2. 取付金具:様々な種類があり、これに合わないとそもそも取り付けられません。
 ①電球の口金は4種類(E26口金、E17口金、E12口金 、E11口金)。
 ②天井用金具は5種類(ツバ付き丸型、ツバ付き埋込ローゼット、角形、丸型引掛、埋込ローゼット)。
 ③それ以外の電源直結型照明器具は、工事に電気工事士免許が必要です。
3. 寸法:器具本体、LED電球ともに様々な寸法があるので、場所や器具に収まる製品を選びます。
4. 明るさ:必要な明るさの照明器具を選びます。なお明るさを表す単位は4つあります。
 ①lm(ルーメン):光束(光源から出る光の量)。照明器具の外箱等に記載されています。
 ②cd(カンデラ):光度(光源の光の強さ)
 ③lx(ルクス):照度(光源から1m離れた位置の単位面積あたりの光束)
 ④cd/㎡:輝度(対照物から放射される可視光の光度)
5. 照射角度:LED電球の場合、照射角度は主に3種類あります。
 ①全体:約260°の空間全体を照らします。シャンデリア等にオススメ。
 ②広範囲:約180°の広範囲を照らします。ペンダントライト等にオススメ。
 ③下方向:約140°の限定範囲を照らします。スポットライトやダウンライト等にオススメ。
6. 特殊仕様:
 ①調光器を介して使用する場合、必ず調光器対応のLED電球を選びます。
 ②ダウンライト用途の場合、必ず断熱材施工器具対応のLED電球を選びます。
 ③浴室灯など熱のこもりやすい場所の場合、必ず密閉型器具対応LEDを選びます。
 ④玄関灯など屋外使用用途の場合、必ず屋外使用に対応したLED電球を選びます。
7. 光色:色温度はK(ケルビン)で5種類に区分され、それぞれ部屋の雰囲気が大きく変わります。
 ①電球色(色温度約3000K):暖色系の白熱電球の色。寝室や食卓などにオススメ。
 ②温白色(約3500K):少し赤みを帯びた白色。リビングなどにオススメ。
 ③白色(約4000K):少し黄色を帯びた白色。
 ④昼白色(約5000K):太陽に近い自然な「ナチュラル」な色。キッチンなどにオススメ。
 ⑤昼光色(約6500K):寒色系の青みがかった「クール」な色。勉強や読書にオススメ。
8. 外観デザイン:家電量販店の店頭や、メーカーウェブサイトの場合、最初は外観デザインに目が行くと思いますが、上述の各種条件の確認をお忘れなく。

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