勝手に買物アドバイス(17):ヒートポンプ給湯器

住宅・家具家電
ヒートポンプ給湯機(Panasonicウェブサイトから引用)

今日のネタは「勝手に買物アドバイス」シリーズ。第17回は、ヒートポンプ給湯器。

 ヒートポンプ給湯機は、大気の熱でお湯を沸かす家電製品。愛称「エコキュート」は、自然冷媒CO2を用いたヒートポンプ給湯機のことです。(以下、エコキュートとして解説。)
 最大の特長は、他熱源の給湯機(電気・ガス・灯油)に比べて光熱費が安いこと(約半分〜約4分の1、熱源の価格変動に影響されます)。そのため新築時に導入する家庭が増え、累計出荷台数は900万台を突破しています(2023年8月現在)。
 給湯原理は、冷媒を介して大気熱を吸収し湯を沸かします。エアコンの暖房原理とほぼ同じですが、エアコンがフロン冷媒(HFC)を使用するのに対して、エコキュートは自然冷媒CO2を使用するのでオゾン層破壊の心配がなく、可燃性や毒性もありません。そのため政府も補助金を出して、エコキュートの普及を後押してしています。
 エコキュートの基本構成は2つのユニット。ヒートポンプユニット(外観はエアコン室外機に似てる)で約90℃の湯を沸かし、貯湯タンクユニット(大きな魔法瓶で外観は角柱)に貯めて、湯水混合栓を経由して湯船、キッチン、洗面所などに給湯します。
 エコキュートは基本的に、割安な夜間電力料金で湯を沸かしますが、なかには太陽光発電と連携した「太陽光発電連携モード」(沸き上げ時間の一部を日中にシフトし、太陽光発電の電力で湯を作る)や、「おひさまエコキュート」(太陽光発電の余剰電力を利用して、主に昼間に沸き上げを行う)など更なる節電を目指した製品も販売されています。
 エコキュートの要注意点は、①導入費用が高額、②設置場所が必要、③定期点検(3年に1回程度)が必要で消耗部品(減圧弁、逃し弁)がある、④貯湯タンクの湯は飲用に向かない、⑤停電時は基本的に湯を使えない、等です。
 新築時や大規模リフォーム時にエコキュート導入を検討してはいかがでしょう。

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