勝手に買物アドバイス(11):オーブンレンジ・電子レンジ

住宅・家具家電
単機能電子レンジの例

今日のネタは「勝手に買物アドバイス」シリーズ。第11回は、オーブンレンジ・電子レンジ。

 オーブンレンジ・電子レンジは、食品を温める家電製品。コンビニ弁当や冷凍食品を手軽に温められて大変便利で、今や洗濯機、冷蔵庫と並ぶ「家電の必需品」です。

 加熱原理は、マグネトロン(真空管の一種)から放射されたマイクロ波により、食品内の水分が振動しその摩擦熱で加熱する誘電加熱現象を用いています。マイクロ波は陶磁器やガラスなどの器は透過するので、食品だけを加熱できる訳です。
 電子レンジの注意点は、金属類を庫内に入れてはならないこと。金属類はマイクロ波を反射し、火花が発生して危険です。金属類の器だけでなく、金の縁取りが入った器や、アルミホイルも入れてはなりません。
 電子レンジは庫内の加熱ムラを防ぐため、食材を乗せた皿を回す「ターンテーブル方式」が長らく採用されていましたが、近年は庫内床下に回転式のマイクロ波アンテナを装備し、加熱ムラを防止すると共に、ターンテーブルを無くして手入れを容易にした製品が主流になっています。
 製品の種類は、電子レンジとオーブンレンジに大別され、前者は上述のマグネトロンで加熱する単機能レンジのこと。後者は単機能レンジにオーブンやグリルなど複数の加熱手段を追加した製品のことです。例えば、
・オーブン加熱:ヒーターの熱で庫内全体を熱し、食品を均一加熱する。グラタンなど。
・グリル加熱:ヒーターの熱で食品を過熱し、表面に焦げ目をつける。トーストなど。
・スチーム加熱:蒸気で食品を加湿加熱する。肉まん、茶碗蒸しなど。
・過熱水蒸気加熱:300℃超の水蒸気で食品を加湿加熱する。揚げ物のカロリーカットなど。

 加熱操作は「手動」と「自動」があり、「手動」は操作者自身が加熱時間を設定するもの。「自動」は各種センサーで加熱状況を検知し、適温に達すると自動停止するものです。主なセンサーは、温度センサー、水蒸気センサー(湿度センサー)、重量センサー、赤外線センサー、赤外線アレイセンサー(多数の赤外線センサー)などがありますが、このなかで注意したいのは、水蒸気センサー(湿度センサー)。安価な単機能レンジの多くに採用されていますが、例えば冷凍ご飯を温める際、ラップを外し忘れると、水蒸気センサーが蒸気を検知できず、過加熱になって庫内床部のガラス板が割れるなど故障の原因になりかねません。例えば認知力の衰えた家族が操作する可能性があるなら、誤操作による事故を未然に防ぐため、赤外線センサーなどを搭載した製品(総じて高額商品)の購入をおすすめします。

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