今日のネタは「勝手に買物アドバイス」シリーズ。第3回は、除湿機。
除湿機(衣類乾燥除湿機)は、洗濯物やクローゼットなど特定の物や場所を集中的に除湿する家電製品。実は私も除湿機は使ったことがなく、洗濯物を室内干しする際は、扇風機とエアコン(除湿モード)を使っています。よって今回の説明には、実体験は含まれません。
除湿方式は主に「コンプレッサー式」と「デシカント式」があり、この2つを組み合わせた「ハイブリッド式」も販売されています。
コンプレッサー式は、エアコンや冷蔵庫と同じ構造。除湿機に空気を吸い込み、コンプレッサーで冷やした冷媒を蒸発器(エバポレーター)で気化させる際に熱を吸収する性質(気化熱)を利用し、蒸発器で結露した水を排水タンクに回収します。冷えすぎた空気はヒーター等で適温に戻してから排気します。コンプレッサー式の長所は、消費電力が(デシカント式よりも)小さいこと。短所は、低温下では蒸発器に霜が付着して除湿能力が低下することです。
デシカント式は、水分を吸収・吸着する性質を持つデシカント素子を用いるもので、別名「ゼオライト式(吸湿剤という意味)」とも言います。除湿機に空気を吸い込み、ゼオライト素子に触れて水分が吸着され、ゼオライト素子をヒーターで加熱して水蒸気を排出させ、熱交換器で結露した水を排水タンクに回収します。デシカント式の長所は、冬季など低温時にも除湿能力が安定していること。短所は、ヒーターを使用するので排気温度が室温より高くなり(3℃〜8℃程度)、消費電力も(コンプレッサー式よりも)大きいことです。
除湿機の注意点は、感電や漏電に対する対策。水を扱い、ヒーターを内蔵する製品なので、長期間使用しない場合は排水タンクの水を捨て、電源プラグをコンセントから抜いておくよう心がけましょう。複数のメーカーが過去、除湿機をリコール(無償修理・交換)している事実から、除湿機は安全設計が意外に難しい家電製品であることを知っておきましょう。
※2025/7/18 21:11 、誤植を訂正しました。【誤】第2回→【正】第3回