「みんなで大家さん」は商品ファンド

今日のネタは、「みんなで大家さん販売株式会社」が出資者から集団提訴された件について。

 同社は「みんなで大家さん」ブランドの商品ファンド。出資者から資金を集めて不動産を取得し,その不動産賃料を分配する会社です。同社のホームページでは「想定利回り年6.0〜7.0%、現在まで元本評価割れなし!」を謳っています。
 しかし東京都が2024年6月、「特定商品(ゲートウェイ成田など)について出資者への説明が不足している」として同社を行政処分(業務停止30日)。これを受け、当該商品の出資者の一部が、行政処分は正当な解約事由にあたるとして、出資金解約を求めて同社を集団提訴する事態になっています。
 同社はファンド会社なので、出資金は不動産の取得に充てます。出資金返金のために不動産を一部売却はできないので、出資金の債権を別の人に買ってもらうことになりますが、信用が落ちた債権は満額では売れるはずもなく、このまま解約件数が増えると、同社経営がおかしくなることが危惧されます。
 お気の毒なのは出資者の皆さん。ハイリスク・ハイリターンの意味「目標利益は大きいけど、結果の振れ幅も大きい」の意味を味わっていると思います。
 こうした商品に投資するには、安全性確保のため順番の鉄則があります。
①先ずは安全性の高い資産を作る。
②投資資金は分散投資する。
③余裕資金(失っても家計に影響しない)をハイリスク・ハイリターン商品に回す。
 資産形成の初期段階で、いきなり全財産をハイリスク・ハイリターン商品に注ぎ込むのは危険です。投資会社の営業担当者の口上を鵜呑みにせず、商品のリスクを理解・納得してから投資しましょう。

※2025/9/21 6:25 推敲しました。

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