勝手に買物アドバイス(8):冷蔵庫

住宅・家具家電
冷蔵庫(間冷式)

今日のネタは「勝手に買物アドバイス」シリーズ。第8回は、冷蔵庫。

 冷蔵庫は冷媒式とペルチェ式に大別されます。
 冷媒式は、冷媒(主にR600aノンフロン)の気化熱(液体から気体に変化する際に熱を奪う物理現象)を庫内から吸熱し、凝縮熱(気体から液体に変化する際に発生する熱)を庫外へ放出するもの。この冷凍サイクルを連続的に行うため、4つの主要部品(コンプレッサー、凝縮器(放熱器)、キャピラリーチューブ、蒸発器(冷却器))で構成されています。
 冷媒式は直冷式と間冷式があります。
 冷媒・直冷式は、冷蔵室、冷凍室にそれぞれ独立した蒸発器(冷却器)を設け、食品を直接、熱伝導と自然体流で冷却する方式。長所は素早く冷やせること。短所は冷凍庫の冷却器に霜が付き、それを取り除くためには冷凍庫から食品を待避させなければならないことです。この霜取りの手間が面倒なので、直冷式は近年人気がなく、安価な小型冷蔵庫に採用される程度です。
 冷媒・間冷式は、蒸発器(冷却器)で冷やした冷気をファンで強制的に各庫内に循環させる方式。長所は、蒸発器(冷却器)が食品室とは別場所にあるのでヒーターを用いた自動霜取りが可能なこと。メーカー各社の中型以上の冷蔵庫はこの方式で、各室に設けた温度センサーで冷気の配分量を個別調整し、きめ細かい温度調整できる製品が販売されています。
 ペルチェ式は、ペルチェ効果(異なる金属を接合し電流を流すと熱の移動が起こる現象)を利用した冷蔵庫。長所は、圧縮機がないので振動や作動音が小さく小型化できること。電流方向を変えれば保温庫にもなることです。短所は冷却力が弱いこと。アウトドア用保冷保温箱やワインセラー等に採用されています。
 冷媒式冷蔵庫の選定にあたっては「①扉の開き方、②目安容量*1、③消費電力、④設置スペース(家に搬入可能かを含む)、⑤冷凍室と野菜室の位置、⑥便利機能(自動製氷、乾燥防止、急速冷凍等)」を明確にしながら、数ある品から購入候補を絞り込んでいくと良いでしょう。

*1 日本電機工業会は冷蔵庫の目安容量として、下記の計算式を提案しています。
 容量=(70ℓ×家族人数)+(常備品容量120ℓ〜170ℓ)+(予備スペース100ℓ)
 つまり2人家族なら360ℓ〜410ℓ、4人家族なら500ℓ〜550ℓが目安容量です。

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