今日のネタは「勝手に買物アドバイス」シリーズ。第10回は、IHクッキングヒーター。
IHクッキングヒーターは、IH(電磁誘導加熱)を利用した調理家電。ガスコンロのように炎を用いないので安全性が高く、トッププレートが平らなので手入れが楽なのが特長です。
加熱原理は、トッププレート下部の誘導加熱コイルで磁力線を発生させ、トッププレート上の鍋の電気抵抗により鍋自体を発熱させるもの。IHジャー炊飯器と同じ加熱原理を使用しています。
IHクッキングヒーターの弱点は、鍋の材質や形状に制限があること。加熱原理上、磁性金属(鉄やステンレス、鉄ホーローなど)に限定され、アルミや銅、耐熱ガラス鍋や土鍋は原則加熱できません。また、鍋底の形状は平らでトッププレートに密着する必要があり、鍋底が反っていたり脚があるものは磁性金属であっても使用不可。なお近年は、誘導加熱コイルの発信周波数を上げて、アルミ鍋や銅鍋などでも加熱できるようにした「オールメタル対応IH」が登場していますが、原理上発熱にくい材質の鍋を無理やり加熱しているので、加熱効率が悪く消費電力も増えるので注意が必要です。
種類は、ビルトイン型や据え置き型、卓上型があります。ビルトイン型は、オール電化住宅などに採用され、200V電源の高出力タイプが人気。ビルトイン型や据え置き型では、磁性金属以外の鍋も使用できるようラジエントヒーター(ニクロム線ヒーター)を併設したり、グリル部で魚などを焼けるようシーズヒーター(発熱用ニクロム線を封入した金属パイプ)を併設した製品なども販売されています。卓上型は、炎を使わず安全に調理できるので冬季の鍋料理などに最適です。卓上型と専用土鍋(鍋底に鉄板が内蔵されている)をセットにした製品なども販売されています。
※写真は卓上型IHクッキングヒーターと専用土鍋の使用例。